三日月宗近、童子切安綱、後藤藤四郎。日本刀には、思わず声に出して読みたくなる名前がありますよね。
「作った人がつけたの?」「持ち主が考えたの?」
今回は、三振りの名前から、その由来をのぞいてみましょう。
刀に浮かぶ月から――三日月宗近
「三日月宗近(みかづきむねちか)」という名前には、刀の見た目が関係しています。
東京国立博物館の解説によると、作者は京都の刀工・宗近。「三日月」は、刀身の刃文に三日月のような形が見えることに由来します。
夜空の月を、そのまま刀の中に見つけたような名前ですね。由来を知ると、写真を見るときも「どこに三日月があるのかな」と探したくなります。
持っていた人から――後藤藤四郎
「後藤藤四郎(ごとうとうしろう)」は、名前だけ聞くと、人の名前のようにも感じませんか。
徳川美術館によると、「後藤」は、この短刀を所持していた後藤庄三郎光次に由来します。作者は、藤四郎吉光という刀工です。
つまり、作った人だけでなく、持っていた人とのつながりも、刀の名前に残っているのですね。
語り継がれる伝説から――童子切安綱
「童子切安綱(どうじぎりやすつな)」には、鬼退治の伝説が結びついています。
江戸時代の刀剣書『享保名物帳』には、源頼光が大江山で酒呑童子を斬った太刀だという伝説が記されています。
ここは、歴史上の出来事として断定せず、伝説として楽しみたいところ。名前を通して、刀と一緒に物語も受け継がれてきたことが分かります。
名前を知ると、刀を見る楽しみが増える
今回の三振りだけでも、見た目、持ち主、伝説と、名前の由来はさまざまでした。
日本刀の名前は、その一振りを知る入り口にもなります。気になる刀に出会ったら、まず名前の由来をたどってみませんか。難しそうに感じていた刀が、少し身近になるかもしれません。

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