日本刀の展示を見ていると、刃が上を向いているものと、下を向いているものがありますよね。
同じ日本刀なのに、どうして向きが違うのでしょうか。
実はこれ、昔の人がどのように刀を身につけていたかに関係しているんです。
太刀と刀って何が違うの?
「太刀(たち)」と「刀(かたな)」って、名前は聞いたことがあっても、違いは意外と分かりにくいですよね。
長いものが太刀で、短いものが刀?
そう思うかもしれませんけれど、長さだけで分けているわけではないんです。
基本的な違いは、身につけ方にあります。
太刀は、刃を下に向けて腰から吊り下げます。
一方、刀は刃を上に向けて帯に差します。ここでいう刀は、「打刀(うちがたな)」のことですね。
同じように見えても、持ち歩き方が違っていたんですよ。
戦い方とともに刀も変化
太刀は、武士が馬上で弓矢を主に使っていた時代に、その補助となる武器として使われてきました。
その後、戦い方の変化とともに、帯に差して使う打刀が広まっていきます。
日本刀って、美しい形に目が向きますけれど、その姿や身につけ方には、使われていた時代の事情も関わっているんですね。
展示の向きにも意味がある

博物館では、基本的に昔の身につけ方に合わせて展示します。
だから、太刀は刃が下向き。打刀は刃が上向きなんです。
見た目の好みで向きを変えているわけではなくて、使われていたときの姿を伝えているんですね。
こういう理由を知ると、展示を見る楽しみも増えますよね。
実際の展示写真
写真を開いて、刃の向きを見比べてみてくださいね。
太刀「銘 包永」の展示写真を見る(刃が下向き・別タブで開きます)
撮影:Kakidai / 出典:Wikimedia Commons「Tachi Sword – Kanenaga.jpg」 / CC BY-SA 4.0。リンク先は原画像(加工なし)。
刀「無銘 伝元重」の展示写真を見る(刃が上向き・別タブで開きます)
撮影:Kakidai / 出典:Wikimedia Commons「Katana – Motoshige.JPG」 / CC BY-SA 4.0。リンク先は原画像(加工なし)。
次に日本刀を見る機会があったら、刃の向きと、説明札の「太刀」「刀」という文字を見比べてみてくださいね。

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